幕府、朝廷、将軍、関白、誰が一番偉いの!

NHK大河ドラマ麒麟が来る」もいよいよ最終回。本能寺の変

2月7日に放映されました。私はこのドラマを見て、初めて戦国時代の1番偉い人はいったい誰だろうかと考えてしまいました。

 

将軍か朝廷か、あるいは幕府か公家か武士か?NHK大河ドラマ麒麟が来る」で向井理が演じる室町幕府の 第13代将軍足利義輝は剣豪で知られていましたが簡単に暗殺されてしまいました。

 

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兄、義輝の暗殺後、逃亡の旅に出ていた弟、義昭を織田信長が擁立し、15代将軍に就任させます。足利義昭織田信長の武力と財力で将軍に祭り上げられました。だから武家のトップが将軍です。

 

では朝廷と武家の関係はどうなるでしょか?

 

今回は「幕府、朝廷、将軍、関白」は、誰が一番偉いのか?についてご紹介いたします。

 

幕府と朝廷は違うの!

 

幕府は、鎌倉幕府室町幕府江戸幕府がありましたが幕府とは、武家(武士)が朝廷(公家)から、政治を行う権限を委譲された、征夷大将軍がトップの朝廷に変わって政治を行う機関です。

 

一方、朝廷(公家)は天皇を長とする行政・立法機関で天皇がトップです。

 

天皇(朝廷)に任じられ、政治を任されていた将軍(武家)。したがって、天皇(朝廷)が将軍(武家)の上位です。しかし将軍(武家)は力(武力・財力)で天皇(朝廷)を押さえつけ政治を行う権限を幕府という形で一時的に手に入れました。

 

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 実際の政治の実権は将軍が握っており、天皇も将軍に言われるままに将軍職を任じ政治を任せていたため、事実上は将軍がトップで天皇はお飾りに過ぎなかったのです。

 

幕府は鎌倉・室町・江戸と650年も続き、この間、朝廷(公家)と幕府(武家)の二元体制政治が行われていました。しかし江戸時代に江戸幕府を消滅させて朝廷に一本化する「大政奉還」が江戸幕府第15代、征夷大将軍・徳川 慶喜(とくがわ よしのぶ)によって行われました。

 

将軍と関白はどちらが偉いの!

 

豊臣秀吉は朝廷から征夷大将軍ではなく、関白を任じられました。

「関白」天皇の代理で政治を行う公家のトップの座で、官位です。

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 一方、征夷大将軍は文字通り、蝦夷(エゾ)を征討する遠征軍の最高司令官のことで武家のトップの座です。

 

どちらも任命するのは天皇で、公家のトップに、かたや武家のトップですからどちらが上位とは言えないようです。ではなぜ秀吉が征夷大将軍にならなかったのでしょうか。

 

征夷大将軍になるためには家柄の条件があり百姓出身の秀吉では、なれなかったようです。

 

 

まとめ

 

◎朝廷は天皇を長とする行政機関でこれに仕えるのが公家です。

 

◎関白は天皇の代理で政治を行う公家のトップの座で、官位です。

 

◎幕府は征夷大将軍がトップの、朝廷に変わって政治を行う機関です。

 

◎官位では上から「関白」「太政大臣」「左大臣」「右大臣」「内大臣」となります。

 

織田信長は右大臣、豊臣秀吉は関白、徳川家康太政大臣の官位を任命されています。