突然、「この人痴漢です！」と言われたら？あなたならどうしますか？
日常の通勤電車の中で、あるいは電車を降りたところで「痴漢したでしょう！」と見ず知らずの女性に腕をつかまれたり、大きな声で「この人痴漢です！」と叫ばれたらあなたならどうしますか？
時々、テレビで放映されますが線路を走って逃げる人。痴漢の疑いをかけられた人らしいです。逃げたら、痴漢をしたから逃げたと思われるし、電車が来たら危険です。
痴漢容疑（迷惑防止条例違反・わいせつ罪）に加え、勝手に線路敷地内に立ち入れば鉄道営業法違反や威力業務妨害罪に問われることになります。
まったく思い当たらないのにある日突然、痴漢の犯人にされそうになったらどのような行動をしたらいいのでしょうか？今回は痴漢冤罪にならないための行動をご紹介いたします。
痴漢の現行犯逮捕は避けましょう！私人でも現行犯逮捕が成立します！
痴漢を疑われて、被害女性や協力者に取り押さえられたら私人による「現行犯逮捕」となります。被害女性とホームに降りて頭がパニックになり、走って逃げだしたりするとこんな事態となります。
取り押さえられなくても被害女性に同行して駅に降り、話し合うために駅員室に入ったらその時点で私人による現行犯逮捕が成立することがあります。
だから駅員室には絶対に入らないことです。駅員室に連れていかれると駅員が当事者の間に入って事実確認をすることなどはなく、駅員から連絡を受けて駆けつけてきた警察官に身柄を引き渡されるだけです。
警察署では準現行犯逮捕され、痴漢があったものとして取り調べを受けます。この流れに乗ってしまうと冤罪を立証のは困難です。だから私人による「現行犯逮捕」だけは、絶対に避けたいです。
ホームで駅員が来ても駅員室には行く必要はありません。駅員には拘束する権利はありません。
痴漢冤罪を未然に防ぐ三つの方法とは！
１．電車で痴漢を疑われて被害者と一緒にホームに降りたら、駅員室には入らないで被害者に自分の冤罪をはっきりと主張しましょう。
満員電車では、手を動かしただけで他人の体に手があたりますから被害者の誤解の場合もあります。触られたと勘違いして振り向いた女性に「すみません」と言ってしまったために痴漢を認めたと勘違いして「痴漢の犯人」にされた例もあります。
また、こんな例もあります。ある男性がバスを降りたところで後ろから女性に「さわったでしょう！」と声をかけられました。その女性はバスに同乗していた人でしたが声が小さくて良く聞き取れませんでした。
男性は当日、少しお酒を飲んでいたので酒臭くて迷惑かけたのかなと思い「すみません」と言ったために、女性は痴漢を認めたと勘違いして、男性は痴漢の容疑者となり冤罪を晴らすために長期間の裁判生活を送ることになりました。
２．痴漢はやっていない事をはっきりと言って、名前と電話番号を書いた簡単なメモを相手に渡し穏便に立ち去りましょう。氏名や住居が明らかで逃亡のおそれがない場合には、「現行犯逮捕」は許されません。
「現行犯逮捕」でなければ、「通常逮捕」となり裁判所で裁判官から逮捕状が発行されなければ逮捕はできません。
逮捕は人の自由を奪う強制処分ですから逮捕状は裁判官が逮捕に相当する理由があり、逃亡や証拠隠滅の可能性があると認めたときに発行されます。
したがって警察も慎重な捜査をして指紋・DNA・繊維検査などの
十分な証拠をそろえなければ逮捕状を請求できません。
３．突然の痴漢冤罪でパニックになり、その場から逃げれば冤罪は防げると逃走。でも捕まると「痴漢をしたから逃げた」と思われ、裁判でも非常に不利になります。
逃げずに穏便に堂々と、その場を立ち去りましょう。
まとめ
痴漢冤罪にならないための方法をまとめました。
・痴漢を疑われて被害者と一緒にホームに降りても駅員室には、絶対入らないでください。
・被害者に「わたしは、痴漢はやっていません」とはっきり言い、冤罪であることを主張しましょう。
・被害者に名前と住所を書いた簡単なメモを渡して、その場を穏便に堂々と立ち去りましょう。
痴漢は女性の敵です。卑劣な犯罪です。迷惑行為防止条例違反やワイ
セツ罪に問われます。しかし痴漢冤罪も男性にとっては、大変やっかいな冤罪です。
有罪率99％の犯罪で、痴漢の容疑で逮捕されたら冤罪を晴らすのは容易ではありません。「それでも私はやっていません」という痴漢冤罪をテーマにした映画がありました。
痴漢冤罪に問われた男性の涙ぐましい努力。しかし冤罪を晴らすことができないんです。
やはり痴漢冤罪に巻き込まれない工夫をするのが最良の方法です。
たとえば「両手でつり革につかまる」とかです。
